奏出愛

ZUBAFESへの出演を控えた3人組ユニット「奏出愛」。
ソロ活動や別々の音楽キャリアを歩んできた3人が、あるきっかけで出会い、“ハーモニー”をキーワードにユニットを結成。
まったく異なる個性が集まりながらも、ぶつかり合い、支え合い、音楽と日常を“愛”で奏でている。
今回は、そんな彼らの物語を、あたたかい空気感の中でじっくり伺った。
まずは、奏出愛というユニット名に込めた意味、そして結成のきっかけを教えてください。
オンリュー【音龍】:2021年のとあるツアーがきっかけで、「一緒に回らへん?」って僕がみそ太郎を誘ったところから始まりました。
その時のツアータイトルが「奏出愛」で、最初はその名前で期間限定みたいな感じだったんですけど、終わってから「ちゃんとやっていこう」って話になって、りこまおも加わって、3人で本格的にユニットとして動くようになりました。
奏出愛という名前には、どんな意味を込めているんですか?
オンリュー:漢字で「奏でる出会い」、そして「愛」。“恋愛”に限らない、音楽とか人とのつながりとか、いろんな“愛”を伝えていこうっていう想いを込めています。
ユニットの中でリーダー的な役割は誰か担当しているんですか?
みそ太郎:誰かが「リーダーです!」って名乗る感じじゃないんです。
オンリュー:僕が最初に声かけた形ではあるんですけど、状況に応じてそれぞれが前に出るし、引く時は引くし…リーダーを立てすぎるとプレッシャーになるから、今の自然体なスタイルがちょうどいいんです。
メンバーそれぞれの役割や、音楽的なルーツを教えてください。
オンリュー:歌とギター、それから作詞作曲。曲を作る時は「3人で歌う前提」で、ハーモニーがきれいに響くような構成にしています。
みそ太郎:僕も歌・ギター・作詞作曲をやってます。高校時代はワンオクにめっちゃハマってて、バンド組んでボーカルやってたんですよ。
そこからスピッツとかミスチルとかJ-POP系にも広がって、今では洋楽・ヒップホップ・フリースタイルバトルまで色々聴きます。
奏出愛では、ラップっぽい要素や掛け合いも混ぜつつ、アンサンブルを意識して作ってます。
りこまお:私はトランペットと歌。普段は愛知を拠点に活動していて、子育てしながらの音楽復帰なんです。
aikoさんが大好きで、金管の音が賑やかに鳴るような音楽がずっと好き。
奏出愛では、コーラスとトランペットで“彩り”を加える担当って感じかな。
奏出愛としての音楽スタイルやコンセプトは?
みそ太郎:根っこにあるのは“人と人の出会い”。音楽を通して、誰かの心にポッと火が灯るような、そんな温かい曲を目指してます。
ライブでは「会場のお客さんも一緒に奏で合う」っていう空気を作るのが大事なテーマです。
オンリュー:今はオリジナル曲が2曲だけなんですけど、それぞれのソロ曲を「奏出愛アレンジ」で披露していて。
3人で奏でるからこそ生まれる音、響き、空気感があると思っています。
楽曲制作やアレンジの役割分担は?
オンリュー:それぞれが曲を持ち寄って、「これ、3人で歌ったらどうなる?」っていうところからアレンジを始めます。
僕はハモリ前提でメロディを作るタイプですね。
みそ太郎:僕は、掛け合いや語尾で重なるような部分を意識して作ってます。
ハーモニーとかはまだ詳しくないけど、メロディの中に“呼び合う”仕掛けを入れるのが好きで。
りこまお:私のパートは、メロディの中でどうやってトランペットを鳴らすか、どこで歌を入れるかを考えていて…でも2人が本当にすごいから、私はいつも後ろからついていってる感じ(笑)。
ソロとユニット、それぞれの違いってどんなところに感じますか?
オンリュー:やっぱり「ひとりじゃない」ってすごく大きいです。
ソロは全部自分で決められるけど、同時に全部自分で背負わなきゃいけない。
ユニットは、相談できる、頼れる、でもそのぶん時間もかかるし、ぶつかることもある。
でも「だからこそ」出せるものがある。それが一番の魅力ですね。
みそ太郎:3人でやってると、悩みながらも「同じ方向を見て進んでる」感覚があるんです。
意見が違っても、最終的には信頼でまとまる。自分ひとりでは思いつかない視点がもらえるのも面白いですね。
りこまお:私は一回音楽から離れて、子どもを産んで、戻ってきた立場だからこそ、なおさらこの2人と組めたのが奇跡みたいに感じてます。
正直、喧嘩もめっちゃします。泣きながら怒鳴り合ったこともあります(笑)。
でも、次に会ったら普通に笑ってる。それくらい信頼してるし、「この人たちとだから音楽できる」って思ってます。
優勝して50万円獲得したら、何に使いたいですか?
りこまお:せーのっ!
全員:クラブチッタのワンマンライブ!!
みそ太郎:2025年7月1日に、川崎クラブチッタでワンマンやることが決まってるんですけど、もう桁が違うんですよね。今までやってきた規模の何十倍。
オンリュー:本当に、「未知のステージに挑む」っていう感じで。会場費も機材費も、宣伝費も…とにかく費用がかかる。
この50万円は、その一歩を支えてくれる大きな力になると思ってます。
「ママでも夢は追える」──りこまおさんからのメッセージ
子育てをしながら音楽活動を続けているりこまおさん。伝えたいメッセージがあればぜひ。
りこまお:たぶん、私みたいに「やりたいけど…」って思ってるママさんってすごく多いと思うんです。
「子どもがいるから」「時間がないから」「お金がないから」って、自分でストップかけちゃう。でも、一言、言ってみるだけで道が開けることもあるんです。
私は2人に出会って、音楽の楽しさを思い出しました。たくさん泣いたし悩んだしケンカもしたけど、それでも今、音楽ができてる。
“遅れてきた青春”って言葉が一番しっくりくるかな(笑)
パフォーマンスで注目してほしいところは?
オンリュー:ハーモニーです。今、磨いてるところで、絶対に聴いてほしい。
みそ太郎:3人の「空気感」も伝わると思います。家族みたいな関係性が音にも出てると思う。
りこまお:そう。なんか「仲いい兄妹がステージやってる」みたいな、そんな感覚で観てくれたら(笑)。
最後に、ファンや読者へメッセージをお願いします。
オンリュー:僕たちはまだまだ無名かもしれないけど、ここから絶対大きくなるって信じてます。今から応援してもらえたら嬉しいです!
りこまお:ママでも、やりたいことはできるよってことを、これからもちゃんと伝えていきたい。夢、追いましょう!
みそ太郎:本当に3人ともキャラ違うけど、それが“奏出愛”の魅力だと思います。これからもっともっと面白くなると思うので、ぜひ注目しててください!
- 後記